ダーウィニズムは生物の形質の違い
ダーウィニズムは生物の形質の違い(変異)が生存・繁殖上の有利と不利を生みだし、自然選択が加わった結果、進化を引き起こすと説明していた。チャールズ・ダーウィンは『種の起源』でこの概念を科学界に受け入れさせたが、その最大の弱点は「変異はどこから来るか」を十分に説明していないことであった。彼はそれ以前の科学者たちと同じように、発生と進化を区別しておらず、発生過程の刺激や食物によって変異が生み出されるのではないかと考えたが、変異が存在しそれが非融合的に遺伝することを確認しただけで、深く追求しなかった。そのためダーウィンの没後、ラマルク説、定向進化説、跳躍説などが代替理論として提案された。自然選択だけで種分化が説明できるかどうかの議論の一環として提案されたアルフレッド・ウォレスとアウグスト・ヴァイスマンの新たなバージョンの進化論(ダーウィンの見解から、ラマルク的進化を認めていたパンゲン説を取り除いたもの)を、ダーウィンの教え子でもあったジョージ・ロマネスはネオ・ダーウィニズムと名付けた。
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ウォレスとヴァイスマンはラマルク説(とダーウィンが否定せずに残しておいたパンゲン説)を否定した。また黎明期の遺伝学者であるヴァイスマンは、生殖質(遺伝物質)をソーマ(体)とは異なる物質で一方通行であると考えた。生殖質は体を作るが、体は生殖質に関わらない。彼のアイディアは影響力があり、後の分子生物学のセントラルドグマにも通ずる物であったが、真の重要性が理解されるには時間がかかった。総合説は基本的に、発生と進化を区別するヴァイスマン主義を踏襲している。総合説が成立した後、突然変異によって生み出される遺伝的変異に自然選択が働くことによって進化が駆動するという中心概念に、ロマネスのかつての造語ネオ・ダーウィニズムが関連づけられるようになった。